やぁやぁ
こんにちは、ノリコです。
私がお手紙を書くのは初めてな気がします。
私がこのエオルゼアの世界に降り立って約1年、ようやく暁月のフィナーレまで終えることができました。
(やっとお兄さまに追いついた!)
もうね、こんな素敵で感動的な大冒険が待ってたなんて知らなかった…… 毎日毎日泣きすぎて、目が腫れて大変です。
お兄さまから冒険譚はいつも聞いていたので、だいたいのお話は理解していたつもりだったけど、聞くのと自分で体験するのはこんなに違うんだなぁと驚いています。
なので、せっかくなのでこれまでの感想というか、この世界を創ってくださった皆様へのお礼とか、この旅で感じたことなどお手紙に綴っておこうと思います。
この先は超ネタバレ要素になっちゃうと思うので、まだ暁月のフィナーレをクリアしてない人は絶対に見ちゃダメです!ゼッタイ!
まずはこの世界を作ってくださった開発陣の皆さま、本当に本当にありがとうございます。
この世界全体に感謝はもちろんなのだけれど、このストーリーを世に送り出してくれたことにまずは最大の感激と感謝を贈りたいです。
FF14の世界がMMOやバトルゲームという要素も含めとても素敵なのは言うまでもないのですが、このストーリーは、どんな小説やどんな映画やどんなエンターテインメントよりも面白く、感動的で、そして生きる意味を考えさせてくれる大切な物語でした。
生きるとはどういうことか…… という大切なものを教わった気がします。
ガイウスに、トールダンに、ヴァリスに、エメトセルクに、ヘルメスとメーティオンに、そしてヴェーネス…… ハイデリンに。
旧14時代から数えると、FF14がこの世に生まれ出て、もう10年以上経っているわけですが、こんなに長い時間をかけて私たちに生きる意味を…… 希望を送り続けてくれたんだなぁと思うと、あまりに壮大すぎて驚きと感動が隠せません。
開発陣の皆様、本当にありがとうございます。
少し暗い話にもなるかもしれないけれど……
私は兄とよく話をします。
「生きる意味」について。
ただ、深く考えれば考えるほどいつも(兄が)行き着く答えは、
「人類なんて滅びた方がいいのではないか」
でした。(兄は生粋の暗黒思想家です 笑)
兄曰く、生きていくことは苦しいことなんだそうです。
ヒトは心の平穏や、平和を望んでいるはずなのに、「感情」を持ってしまっているがために、どう頑張っても、いつもどこかで、嫉妬や恨み、焦りや怒りなどさまざまな負の感情に囚われてしまい衝突してしまいます。なので、どう足掻いても平穏は訪れない。(兄曰く)
ヒトは知性を持って賢くなってしまった生き物なので、どうしても「考えて」しまうのです。よりよい状態を。
少し「思考停止」させたほうが『幸せ』なのに。
たぶんこれまでの世界の歴史の中でも、それらをどうにか解消しようとして、宗教ができたり世界統合を試みた人たちがたくさんいる。
思想が統一されたり、文化が一つなのであれば、その分衝突の機会も減るでしょうから……
ただ、それは結局、一度だって成し遂げられた試しはありません。宗教戦争や世界大戦に繋がり、最終的には禍根が残るだけです。
そして、何も解決しないままただただ人類は増え続けて、そこにいるだけで環境を無駄に消費し地球を汚染してしまい、生きられる場所を自ら潰してしまおうとしている。
ファダニエル…… アモンは言っていました。
他者を踏みつけ、足蹴にし、傷つけながら、どうして生き続ける必要があるんだ?
人はあらゆる言葉で生を讃えるが、見てみろ、人生の大半は暗澹たる闇の中だ。
しかもその闇を、自分たちで吐き出しているときた。
まったくもってたちが悪い。
本当にそう思います。
だからもう、平穏や平和を謳うのであれば、人類自体が滅んだ方が早いのではないか…… というのが兄の持論です。兄は生粋の暗黒思想家なのです(2度目)
私はそこまでは思えなかったけれど、ただ、確かに、生きにくい世の中なんだろうなとは感じています。
多くの人が、つらそうに毎日を過ごしているのを目の当たりにします。
死んだ魚のような目をして生きて、何の楽しみも見出せず、救いを求めるようにSNSに病んだ投稿をしたりして…… 挙げ句の果てに本当に自ら命を絶つ人も。
きっと生きにくい世の中なのでしょう。
(話がズレつつあるけど、これは暁月のフィナーレまでの感想です💦)
だから、兄は言います。
「新生のガイウスや、蒼天のトールダン、紅蓮のヴァリスがやろうとしたことは正しかった」と。
アルテマウェポンやナイツオブラウンドや、そして魔導技術や大帝国という「力」で世界を守り、思想や文化までも統一し、人々に不安や脅威を感じさせない世を作ろうとした。
世界の歴史上、それを成し遂げられた人はいないけれど、もしそれが出来るのであれば、きっとヒトは今より『幸せ』でいられるはずです。ちょっとの「思考停止」と共に。
実現していたら世界初の快挙です。
だけど、私たちがそれを阻止しちゃったのですが……
また、恐らく古代人の世界は限りなく心の平穏や平和という意味で理想の状態に近かったのでしょう。
エメトセルクがよく言っていました。「昔は良かったんだ、いい世界だったんだ」と。
だからこそ、その状態に戻そうとした。
でも私たちがまたそれを阻止した……
なので、私たちの方がむしろ「悪」なんです。これまでずっと引っかかっていました。私たちこそいつも世界を混沌に戻してしまう悪の化身と言っても過言ではないと……
そうして悶々とこの世界での冒険を続けてきたのですが、暁月のフィナーレで、ようやくその答えを示してくれたのです。
後にエルピスを訪れることになる私たちは、その平穏な世界の状態を垣間見ることになります。
本当にあれは、人々がいがみ合わない理想の世界に近かったのかもしれません。
でも、そこである人が疑問を呈してくれます。
そう、ヘルメスです。
ヘルメスは、このままで良いのかと疑問を抱いていました。
人だけに尊厳があればそれでいいのかと。
創造した生物に尊厳は必要ないのかと。そして、生きる意味は何なのかと。
ここにもやっぱり生きづらさはあったのです。
正直、まるで虫も殺せない兄を見ているかのようだと思いました。
兄は別に博愛主義者でも何でもないのですが、よく「なんで人は殺しちゃいけないのに虫は殺して良いの?」と言います。
そして兄は、虫を見て反射的にゾッとする気持ちやそれを排除しようとする気持ちをいかにして鎮められるか、それを日々突き詰めようとしています。虫と友達になろうとしているのです。
兄は絶対に変な人です。虫は怖いのに。
(また話が逸れた💦)
そしてその後、ヘルメスが抱いた疑問の答えをメーティオンが探しに行ってくれます。
でも、やっぱり兄の言う通りみんな「人類は滅びた方が良い」という答えに辿り着いた文明ばかりだったんだとわかりました。
あらゆる真理まで行き着いた文明は、宇宙にも寿命があると知ったことで、無常観に苛まれて生きる意味を見失い自ら消滅を選んだイーアの世界。
世界戦争の果てにピースキーパーという世界の秩序を守る自律兵器を完成させるのですが、それが「人類こそ世界平和の最大の障害」と判断し、人類を絶滅させようとする世界。
不死を得て、人類の完全なる相互理解を得た文明は、苦しみや悲しみを排除することに成功するのですが、同時に生きる喜びも失ってしまったラーラーの世界。
兄曰く「ラーラーの世界がやっぱり最後に行き着く世界なんだと思う」だそうです。「同じ事を考えてる人がいて嬉しい」と言っていた兄の言葉が印象的です。
考えれば考えるほど、やっぱり兄の言う通り、ヒトが生存する意味はないのかな、ヒトがいなくなった方が平和なのかな、先には絶望しかないのかな、という気がしてきます。
でも……それでも、この物語の最後に、ヴェーネスは…… ハイデリンは教えてくれます。
「絶望に打ち克つ力」
その力を身につけることが大事なんだと。
この世界は苦しいことや悲しいことが沢山あるけれど、たとえ何か絶望を感じたとしても、絶対に諦めずに、それに打ち克つ力を身につけるんだと。
そして絶望の中に必ず希望があるんだと。
サベネアにもこんな神の教えが残っていました。
産まれし者よ聞け。
生とはただ美しいものにあらず。
生ける者は苦痛を知り、災難を知り、絶望を知る。
あらゆる辛苦は降りかかり続ける。
焼けた道を行けど褒賞はなく、道の傍らにはいつも、死が口を開いている。
それらはお前を恐れさせ、嘆かせ、苛み、悩ませるだろう。
だが、目を閉じてはならぬ。かくのごとき生を見据えよ。
お前を打ちのめしている辛苦は、しかし、お前を弱くはしていない。
ひとつひとつが、焼けた鉄に振り下ろされる鎚に似て
お前を、強き…… 強き剣と、成すだろう。
きっとこれは、ヴェーネスの……そしてハイデリンの言葉なのでしょう。
生き辛い世の中だとは思うけれど、でも、それはその苦しさが私たちを強くしてくれていて、そしてその絶望の中に希望が必ずあるのだと教えてくれたのです。
なんていうかね、このFF14が10年かけて、人類に生きる希望を伝えてきたのだと思うと、とても感慨深くて感慨深くてたまりません。
(そしてヴェーネスはこれを1万2千年かけて伝えようとしてくれたのだと考えると途方もなさすぎて……)
お兄さまはね、暗黒思想家ではあるけれど(3度目)、なんだかんだ言って、誰かの役に立ちたいとか、みんなが少しでも生きやすい世界になるように変えていきたいと思って日々活動しているのを知っています。たぶん諦めてないんだと思う。
私はお兄さまのように大それたことは考えきれないけれど、でもね、ハイデリンから教えられた事を糧にして、誰かがどこかで安心してくれるように、いつも笑顔でいようと思います。
こんな生きる希望まで伝えようとしてくれたFF14に心から感謝です。
1人でも多くの人がこの世界に触れて、絶望を克服して、明日を楽しく生きられるようになったらいいな。
長くなったけど、そして本当にここまで長い長い旅だったけれど、これが1年かけて暁月のフィナーレまで辿り着いた私の感想です。
ありがとうFF14。
そして、これからもよろしくね!